交通事故コラムcolumn

  • 2020.01.15

バイク事故に遭ったとき知っておきたいポイント!

 一般的にバイク事故は自動車事故に比べて重傷を負いやすいです。怪我の治療に専念したいところですが,加害者の保険会社と賠償金についての話もしなくてはなりません。ここでは,保険会社との交渉の流れ,交渉に際し知っておくべきことを,バイク事故に特徴的な点も交えて,弁護士がご説明いたします。

 



目次

1 バイク事故の特徴

2 示談交渉

3 示談で決めること

4 示談成立までの流れ

5 弁護士に依頼するメリット

6 まとめ



本文

1 バイク事故の特徴

 自動車に比べて,バイクはバランスを崩して転倒しやすく,運転者の体が車体で守られていないことから,交通事故に遭ったとき重傷を負いやすいです。後遺障害が残ってしまうことも少なくありません。死亡事故が発生する割合も自動車の2.5倍近くになります。
 バイク自体も大破してしまうことが多く,修理が物理的に不可能となる物理的全損や,修理費用がバイクの時価額を上回る経済的全損となり,修理ができないことも多いです。



2 示談交渉

 バイク事故に遭うと,通常数日以内に加害者の保険会社から連絡があり,治療費の取扱いなどの話し合いが始まります。
 交通事故が発生すると,治療費だけでなく,通院交通費,バイクの修理費用(修理不可能な場合は時価額),休業損害などさまざまな実損害が生じます。また,怪我をして入通院しなければならなくなった精神的損害に対する慰謝料,後遺障害が残ったことへの慰謝料,後遺障害が残ったことで今後の仕事に支障が出る場合の逸失利益といったものも,事故により生じる損害です。
 また,交通事故において一方のみが全面的に責任を負うことは稀で,どちらにどの程度の落ち度があったかを示す過失割合も問題になります。
 保険会社との話し合いは,損害や過失割合を決めて最終的に保険会社が被害者にいくら支払うかを決めるためになされるものです。いくら支払うかに関する合意を示談といい,示談に向けた話し合いを示談交渉といいます。法律上は和解契約に位置づけられます。



3 示談で決めること

 示談で決めるのは,損害を補償するために加害者(実際には加害者の加入する任意保険会社ですが。)がいつまでにいくら支払えばよいのか,ということです。示談はあくまで合意までですので,加害者が合意どおりに支払わない場合は別途取り立てのために手続をする必要が生じます(もっとも加害者が任意保険に加入していればそのような事態は生じません。)。
 いくら支払えばよいのかは,慰謝料も含む総損害額を確定したうえで,過失割合に応じた加害者負担分を算出することになります。例えば,総損害額が1000万円(便宜のため既払金は0円とします。)で,過失割合が被害者:加害者=30:70で確定した場合は,1000万円のうちその70%である700万円が加害者の負担分ですので,700万円を念頭に示談交渉をすることになります。
 なお,自動車対バイクの事故では,バイクの方が相対的に弱者であることに鑑みて,自動車対自動車の事故に比べて,若干バイクに有利な判断がされます。例えば,自動車同士の事故であれば過失割合が50:50とされる事故態様であっても,バイク対自動車であれば40:60とされます。



4 示談成立までの流れ

 示談で損害額が形成されるのであれば,示談成立までは何も支払ってもらえないのかというと,そうではありません。
 交通事故により怪我をした場合,まず当面の治療費を支払ってもらう必要があります。治療費については,被害者の過失が大きいなどの事情がない限り,特段の交渉を経ずに加害者の保険会社が病院に直接支払ってくれます。
 治療費以外に必要となった出費についても,領収書や休業損害証明書など資料さえ提出すれば不相当なものでなければ直ちに支払ってくれることが多いです。
 このように示談前に支払われる損害賠償の一部を内払いということがありますが,被害者の過失が大きい場合は,総損害額や過失割合が確定する前に治療費等を満額支払ってしまうと,最終的に保険会社が払い過ぎになってしまうことがあり得るため,内払いには消極的になります。
 示談前に支払われた金額は,示談の際に既払金として控除されて調整されることになります。被害者の過失が小さく,実費等について必要性や相当性が問題とならなかった場合には,最終的な示談の際に交渉すべき損害は慰謝料だけ,という状況になることもあり得ます。
 怪我が治るか,治りきらずに後遺障害等級が認定されるまでは,総損害額を計算することができませんので,本格的な示談交渉が始まるのはその後ということになります。ただし,物的損害(破損したバイクや携行品など)については時価等の調査が終われば損害額は先に確定することができるので,過失割合について折り合いがつけば物的損害については先に示談してしまうこともあります。注意が必要なのは,物的損害についての示談で定められた過失割合は,人的損害(治療費や慰謝料)の示談の際にも基本的に採用されてしまうことです。物的損害は人的損害に比べれば低額であることがほとんどですが,低額だからといって過失割合を妥協してはいけません。場合によっては,物的損害については過失割合を定めずに示談することもあります。
 まとめると,保険会社による治療費の負担のもと治療を継続しつつ,過失割合や物的損害額についての交渉を進め,支障がなければ治療と並行して物的損害の示談を済ませてしまい,治療が終わった段階(後遺障害等級申請をする場合は等級の認定後)で人的損害についての示談をする,という流れになります。



5 弁護士に依頼するメリット

 弁護士に依頼するメリットは,まず保険会社とのやり取りを全て弁護士が代わりに行うという点です。なにより保険会社とのやり取りが煩わしいということでご相談に来られる方もたくさんいらっしゃいます。
 また,保険会社の担当者は交渉のプロであり,被害者等が対等に交渉を行うのは難しいから弁護士に依頼すべきであるということも言われます。たしかにそういった側面もあるのですが,弁護士であれば誰でも交渉が上手であるとは限りませんし,弁護士でなくとも論理的,説得的に交渉を展開できる人はもちろんいます。
 しかし,交渉の巧拙以前の問題があります。それは慰謝料等の算定基準です。慰謝料等の算定基準は3種類あり,低額なものから,自賠責基準,任意保険基準,裁判基準(弁護士基準ともいわれます。)となっています。加害者の保険会社は,その会社が定める任意保険基準で算定した賠償案を提示してくるのですが,慰謝料であれば裁判基準の半額以下であることもあります。裁判基準はインターネットで検索すれば調べられるものなので,弁護士でない方も裁判基準で算定して保険会社に要求することは事実上可能ですが,保険会社がそれを受け入れることはまずありません。裁判基準は,裁判をした場合に裁判所が認定する際の基準であって,弁護士がつけば最終的に訴訟提起もあり得ることから保険会社は裁判基準での交渉に応じるのであり,弁護士でない方が裁判基準を主張しても応じてはくれないのです。
 いうまでもなく交渉力も非常に重要ですが,交渉能力をさておいても,大きな交通事故の場合は弁護士費用を大幅に上回る賠償額の増額が可能ですから,弁護士に依頼すること自体に非常に大きなメリットがあるといえます。さらに,弁護士費用特約があれば弁護士費用もかからないので,弁護士に依頼するデメリットは全くありません。



6 まとめ

 示談では,慰謝料を含む総損害額と過失割合を確定し,既払金を控除したうえで加害者がいくら支払うのかが定められます。交渉の対象は事案ごとに異なり,必要性・相当性に疑義のある出費や,必要な治療期間,過失割合など,損害に関して双方の見解が異なる事柄の全てが交渉の対象となります。また,総損害額や過失割合が確定しても,あくまで裁判ではなく示談ですので,算出された金額がそのまま示談の金額となるわけではなく,最終的な支払金額も交渉の対象になります。
 交渉すべき事項は多岐にわたりますから,交渉力や豊富な知識のある弁護士に依頼することはもちろん重要ですが,慰謝料等を裁判基準で算定できるという点で弁護士に依頼すること自体にも大きなメリットがあります。

 H&パートナーズ法律事務所では,経験豊富な弁護士が示談交渉を代行させていただき,ご依頼者様が適切な賠償を受けられるよう最大限お力添えいたします。当事務所では無料相談を実施しておりますので,まずはお気軽にお越しいただいてお話をお聞かせください。なお,遠方の方はもちろん,関西近辺でも,ご来所が難しい方には出張相談を行います。その点もお気軽にお問い合わせください。



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